第1Q、 なかなか波に乗れず
下山大地の積極的な3ポイントシュートでリードを奪った青森ワッツ。ただ、青森が良かったのは試合の幕開けのわずかな時間のみで、その後はブランドン・アシュリーの3ポイントシュートやインサイドへの積極的なシュート、大塚裕土の2本の3ポイントシュートでアルティーリ千葉がリードを奪い、大崎裕太もゴール下への働きかけでファウルを奪い、青森にリズムに乗らせない。第1Q終了して13対21とリードを奪われての序盤戦だった。
第2Q終了間際のアシュリー、レオ・ライオンズ、大崎の4連続得点で28対41と一気に突き放したA千葉。第3Qに入るとマックス・ヒサタケのフリースローをはさみ、藤本巧太やライオンズの3ポイントシュートなど6回の得点機会を決められ、20点を超える点差をつけられて逆転する可能性が潰えてしまった。
昨日2点差まで追いついた姿は見る影もなく…
第4Qに入りイージェイ・モンゴメリーが立て続けにシュートを決めたり、野里惇貴が得意の3ポイントシュートを決めるなど若干良いところも見られ、点差も詰めはしたが追いつくまでには至らず、60対77で敗戦することになった。昨日2点差まで追いついた姿は見る影もなく、2桁得点差での完敗は昨年の姿に戻ってしまったかのようだった。
昨日言ったチームの弱点が如実に現れた結果となった。アレックス・デイビスが8得点、ヒサタケが2得点に沈み、チーム最多はモンゴメリーの12得点止まりだった。ポイントガードのプレータイムは會田圭佑の20分14秒が最多となり、池田祐一、常田耕平も目立つことはできなかった。外国籍選手から得点を引き出さなければ数字は増えていかない。次節までに課題は明らかになったので修正をしていってもらいたい。
この日の試合では、大半のシュートが打たされたシュートで、得点は望むべくもないシュートが大半だった。ゴール前では無理に放ったシュートが目立ち、アウトサイドでも本来のタイミングではないシュートばかりだった。こういうシュートばかりでは点差がどんどん開いていってしまう。
「自信をもって戦える展開」に期待
一方A千葉にはイバン・ラベネル、アシュリー、ライオンズ、藤本と4人の二桁得点者を許し、試合を優位に展開されてしまった。A千葉は創設2年目とは思えない老獪(ろうかい)さがこの日も目立っていて、いつの間にか点差を開かれている感覚に陥ってしまった。青森に必要なのは、勝ちパターンとも呼べる自信をもって戦える展開である。ポイントガードの強化もそういう意味で重要である。去年までの駒沢颯のような絶対的エースがいない現在、誰がそれに代わる存在となれるのか、今から注目である。
Writing by 窪島 亮