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昨シーズンとは全く違うチーム「青森ワッツ」
シーズン通して出場していた外国籍選手がレナルド・ディクソンただ1人という昨季からガラっと様変わりし、昨年からチームに残っているのは下山大地と野里惇貴だけというまったく違うチームと言っても良い青森ワッツ。外国籍選手もキャプテンのアレックス・デイヴィス、マックス・ヒサタケ、イージェイ・モンゴメリーという顔ぶれになり、昨年の我慢ばかりが強いられたシーズンはまったく過去のものとなった。
下山の3ポイントシュートで幕を開けたシーズン開幕戦。続けて下山は2本目の3ポイントシュートを決め、ヒサタケもゴールを重ねるなど好調、第1Qは22対20と有利な展開で進めることができた。
A千葉に有利な展開となるも、終わらないワッツ
ただ、第2Qに入るとアルティーリ千葉がジリジリと点差を開けていく。イバン・ラベネルがインサイドで得点を重ねると、藤本巧太もインサイドや3ポイントシュートで点を積み重ね、あれよあれよと言う間にA千葉に有利な展開となった。第2Q終了時点で42対48、第3Q終了時点で57対67と開かれ、老練なゲーム運びに創設2年目のチームとは思えなかった
ただ、ここで終わらないのが今年のワッツだ。第4Qになるとヒサタケが得点を量産、會田圭佑、池田祐一も効果的な得点を決め、下山が3ポイントシュートを成功させて追い上げムードを作ると、ここから8連続得点で一気に点差を縮め、勝負の行方はまったくわからなくなってしまった。
ただ2点差まで詰めたところまでがこの日のハイライトだった。最後のポゼッションでヒサタケが2度3ポイントシュートのチャンスを得るも決めることができず、試合は惜敗で終わった
負けで終わるも、昨年の戦いからは大きく進歩
2点差での敗戦というのは、2桁での劣勢が続いた昨年の戦いからは大きな改善だと言えるだろう。ただ、惜敗でも大敗でも1敗は1敗。ここから勝ちを手にできなければ、大きな成功とはなかなか言えないのが現実だ。
青森の今年の強みは、デイビス、ヒサタケの身体能力を生かした強力なディフェンス力と言える。この日24点と両チームトップの得点を叩き出したヒサタケも24歳とまだまだ若く、オフェンス力が安定した持ち味というところまでは至っていない。あくまでディフェンスが長所だと思われる
一方のオフェンスは、ポイントガード探しが目下のテーマだ。會田は得点力で目立っており、ガードとしてのコントロールには疑問符がつく。チームは常田耕平を育てたいと思っているようだが、まだ若く、1試合を任せるには至っていない。一番ガードらしいガードは池田で、彼が活躍して第4Qの接戦を実現させたので、もう少しプレータイムが伸びていくかもしれない。
Writing by 窪島 亮