ライジングゼファー福岡に連勝してアルティーリ千葉戦に乗り込んだ前節、GAME1に78対71で快勝すると、GAME2でも試合時間残り1分の時点で3点差で勝っていた青森ワッツだったが、大塚裕土に3ポイントシュートを決められ、さらに勝ち越しの2点シュートを決められ2点差で悔しい敗戦となった。それでも好調のチーム状態は疑うべくもなく、青森が後半戦の台風の目になりそうなプレーオフ枠争いとなった。
ただ、A千葉戦の好調にも関わらず、この日は山形ワイヴァンズ相手に重い動きで差をつけられた。試合序盤に村上駿斗、眞庭城聖に連続3ポイントシュートを決められ点差をつけられると、青森もアレックス・デイビスを中心に追いすがるが、山形もハビエル・カーター、トーマス・ウェルシュを中心に加点し、序盤の優位を譲らない。第1Q終了時点で11対16となって試合は第2Qに入った。
第2Qに入るとさらに山形に点差を開かれ、鈴木大、柳川龍之介の3ポイントシュートで優位に試合を進め、鈴木、村上の2点シュートでさらに大きな点差を確保した。一方で青森は會田圭佑のシュートの2点のみに留まり、2対14と大きな得点差を開かれることになった。會田が3ポイントシュートを決めたことで青森も息を吹き返したが、それでも22対32と10点差でハーフタイムを迎え、正念場となった。
第3Q、ハーフタイムでのヘッドコーチの指示が功を奏したか、重かった青森の選手たちの動きがようやく解放されたかのようだった。常田耕平の2連続シュートにデイビスの3ポイントシュートで得点差は半分の5点差に。イージェイ・モンゴメリー得意のジャンプシュートを立て続けに成功させ、マックス・ヒサタケの3ポイントシュートで山形に食らいつき、會田のバスケットカウントでついに1点差に。常田がフリースローを2本とも成功させついに試合をひっくり返し、第3Q終了時点で51対49としてあとは自分たちのペースで点差を開いていくだけだった。
第4Qに入るとそれぞれの選手が固さも取れて縦横無尽に得点を稼いでいくことになる。特にホール百音アレックスが難しいレイバックシュートを決めるなど、伸び伸びとしたプレーが目立った。モンゴメリーも3ポイントシュートを決めて点差を確固たるものとし、ヒサタケのダンクシュートが山形の息の根を止めた。最後には特別指定選手の東海林奨のプロ初ゴールとなる3ポイントシュートが決まり、言うことにない試合内容となった。青森は79対70、2シーズンぶりで山形から勝ち星を上げた。山形は得意の3ポイントシュートが3割台の成功率で、2割台の青森を上回っていた。山形のターンオーバーが18と多くなってしまったことが試合をひっくり返された原因だと思われる。