前節西宮ストークスに痛い連敗を喫しB2東地区の5位まで順位を下げた青森ワッツ。さらに迎えるのはB2西地区3位の熊本ヴォルターズという強豪であり、青森にとっては試練が続く。前節もマックス・ヒサタケの欠場が響いたが、今日の試合でも欠場が続き、正念場となっている。
試合序盤は熊本が優位に試合を展開し、本村亮輔の3ポイントシュート、ベンジャミン・ローソンのフリースロー、谷口光貴の3ポイントシュート、ジャメール・マクリーンのフリースローと続き、リードを奪う。西宮戦の様に不利な展開となるかと思われたが、第1Q終盤にアレックス・デイビスのダンクシュートで追いつくと、寺嶋恭之介の3ポイントシュートで勝ち越し、一味違うところを見せた。第1Qを終わって21対17、これまでにない試合展開だった。
すると、第2Qで青森の猛攻が始まる。第2Q序盤で18対2と圧倒的なランを作り、終盤にも池田祐一、下山大地の2連続3ポイントシュートがあるなど、44対27という点差を作り、優位に試合を展開した。前半戦で3ポイントシュートが12本中6回成功、成功率50%と高い数字を叩き出したことが、青森の前半の好調の背景にあった。
第3Qに入ると、試合は取られたら取り返す互角な展開となる。イージェイ・モンゴメリー、常田耕平のジャンプシュートで得点を上げるも、クォーターを通してみると17対19とわずかに熊本に点差を詰められる展開。第2Qの貯金が大きかったので慌てるまでには至らなかったが、青森としては不安が残る試合展開となった。
そして第4Q、熊本が山本翔太、長島蓮の2連続3ポイントシュート成功で一気に点差を詰め、67対56の11点差に追いついてきた。マクリーンの3ポイントシュートが成功したときには点差はわずか7。神里和が3ポイントシュートを沈めると79対75の4点差に追いつき、試合時間は残りわずか36秒まで減ってはいたが、逆転されてもおかしくない点差にまで詰められてしまっていた。ただ、熊本のファウルゲームを池田が冷静にフリースロー成功につなげ、82対77で万事休す。予想外の接戦になったが、何とか青森が逃げ切ることに成功した。
リバウンドが46対38と優位を保ち、ヒサタケは欠いていたものの何とか持ち味を出すことができた。スティール数で青森の5に対し熊本が6と優位に立ったことが、本来の持ち味を発揮できない原因になったと思われる。モンゴメリーが早々に4ファウルを記録し、後半はデイビスただ一人や、オンザコート0の時間帯もあったことが厳しいチーム状況を物語っている。